山のもの ;海のものとも山のものとも
2006/12/25 up    
神楽ヶ峰
かぐらスキー場〜神楽ヶ峰 ;夏道・春スキーコース沿い
2006/12/20(wed.)
 単独.・(車中泊+)1day・山スキー 行程6時間35分 [行動時間 3時間40分]

今シーズン最初の山スキーは、雪の苗場山を眺めに神楽ヶ峰へ
時間・数値・装備及び感想は、この山行時・個人のモノです あくまでも参考としてください

積雪量と天候&タイミングを図っていたら、すでに12月末になってしまった
「今冬は暖冬傾向で、雪も少ないでしょう。」 と気象庁が早くからふれ回っている
去年の大雪がウソのようで、クリスマス・正月の稼ぎ時を目前に、どのスキー場も雪不足のようだ
昨シーズンから始めたばかりの山スキー 復習とばかりに、手軽にスキー場から往復できそうな神楽ヶ峰に向かった
 自宅→【湯沢/関越HW】→かぐらみつまたスキー場 4時間30分/約250km〈¥4600〉ETC
『関越トンネル、久しぶりだぁ』 何も規制は無いが、出口の見えない長いチューブを走りながら思う
最近は、信州・東北方面やトンネル前の沼田周辺に滑りに行くことが多く、夏もトンネルの先に足を運ぶコトはなかった
チュ−ブを抜け出る 闇でよくは見えないが“雪国湯沢”の風景ではないようだ 戻り返しのR17路にも雪は無い
午前1時前には、駐車場に入る〈平日;無料〉 すでに数台の車が明朝に備え車泊体制 自分もそこに加わった
神楽ヶ峰 平面略図 神楽ヶ峰 高低略図
06:30起床
『少なくても午前中は大丈夫そうだ』 谷から見得る空に呟く
グレー色の雲があるが、朝日を感じる面積の方がはるかに多い空 風も無い
好天傾向はうれしい… が、明るくなった駐車場や麓の景色を見回すと『雪あるの?』と
少し不安になる このスキー場は、ロープウェイで一段登らないと山の様子はワカラナイ
車内で湯を沸かし、朝食を済ませる
そのうちに、青空に誘われたかのように駐車場の1/3は埋ってくる
MAGIC-ORGANIC LIP BALM
 USDA-ORGANIC認定のリップバーム →
夏海でも、な〜んもUV対策なぞしないのですが、  
晴れた雪山では、唇と眼だけはガードの必要を感じる   
みつまた駐車場 620m 気象;晴 無風 気温;-4℃
08:10出
FOMA
半日券を購入し、ロープウェーに乗り込む
徐々に見えてきた山は、麓での不安がウソのように白く輝いている
かぐらみつまたスキー場は全長6km 日本トップクラスの奥深いゲレンデ
まず麓からのロープウエイ、リフトを乗り継ぎ中斜面をひと滑り
さらに長いゴンドラと高速リフトを経て、やっとゲレンデ最上部にたどり着く
みつまたからかぐらに滑り込む
朝一番のゲレンデ
オフピステでなくても高揚する
途中の中斜面でシーズン初すべり
毎シーズン、その初すべりを直前にすると 『どうやって滑るんだっけ?』と
頭は何も覚えていないコトに気がつく
結局、板が動き出すと身体の方が反応して滑れてしまうのですが…
ゴンドラが稼動するのを駅でしばし待つ
リフト、ゴンドラ
50分
かぐらゲレンデ・上 1715m 気象;快晴 無風 気温;0℃ 雪;ゲレンデ
09:00〜09:10入山
FOMA
ゴンドラ下は可
第一高速リフトを降りる 今の時期は、ここから上部はバックカントリー
シールを貼り[Keep Out]のネットをくぐる 入山届けは麓のポストに投函済
踏跡がしっかりとあるのでトレースして林の中を進む 今日だけのモノではナイが、先行された方々に感謝。
時折、意図的にトレースを外れてラッセルしてみる 雪はかなりフカフカ ストックが底無し沼を突く感じ
雪質は、残念ながら“パウダー”と言うにはやや重たい 粒は細かいが水分が多いのかな?

右手側の中尾根に広がるオープンエリアは素敵な斜面だ すでに何本かシュプールが刻まれている
が、その尾根末端、ゲレンデ側&谷は、雪が足りずに、かなり低木が出ている
自分の技量では和田小屋まで滑るのはキツそうだ
ネイチャー感 満点
on click!
1984ピーク〜中尾根
スキー
35分
第5ロマンス 1845m 気象;快晴 無風 気温;-1℃ 雪;トレース
09:45〜09:55
Hike UP! 稼働してしていない第五ロマンスリフト降り場で、途中から一緒になった
ボーダーのお兄さん御二人と休憩する
R17を挟んだ山々は、真っ白では無いが、それでも美しい姿を見せてくれる
三人で、この暑いぐらいの今日の好天に感謝する
真っ白な中ノ芝
写真中心の黒いのが、中ノ芝の道標のようでした
先の樹林帯を抜ける、中ノ芝(1865m) 稜線までの広々した開放的な斜面と光下の濃青色の空が広がる
お散歩気分のハイクアップだし、帰路はここを滑ると思うと 『楽しくってしょうがない!』
on click! 帰路はここを滑る予定 on click!
シール
30分 
稜線分岐点 2000m 気象;快晴 無風 気温;3℃ 雪;やや重パウダー スネラッセル
10:25〜10:30
かぐらのスキー場は過去数回滑ったが、神楽ヶ峰まで登るのは無雪期を含めて初めて。
雪が乗れば、斜めに神楽ヶ峰に到れそうだが、とりあえず稜線までトレースで登ってきた
地図で地形を読むと、どうやらここは夏道の稜線分岐点のようだ
目指すは神楽ヶ峰 稜線を南方向に進む ここからはウサギトレースしかない
幅のある稜線なので、落る心配は無いが、頭を出す低木帯は板を履いていてもスネ以上のラッセルとなる
田代スキー場は半分隠れて見えないが、見下ろすカッサダムの青緑色が大地の瞳にみえる
兎のトレースを追って
行く手を阻む低木帯
on click!
カッサダム
今日の目的地
あの先っちょまで!
シール
25分
神楽ヶ峰 2030m 気象;快晴 無風 気温;2℃ 雪;やや重パウダー スネラッセル
10:55〜12:20
FOMA
雪の苗場山が見えてきた 想像以上に迫力がある山姿だ
陽を受け白く輝く東側の斜面 台形を強調する影を成す北側の急斜面
そして、その境目が尾根路である雲尾坂
苗場山の頂上は、広大な高層湿原を抱えた、極楽浄土のような場所と聞く
ならば、あの陰陽中道を行く雲尾坂は、天国への階段か?

苗場山 (2145m)
ハーゲンダッツのアイスクリームを上から[ぎゅー]っと押し潰した様
潰れたクリームは、こぼれずにオーバーハングを成す
痩せてきた神楽ヶ峰の先端で荷を下ろす
板を外しツボ足になると、腰まで沈む あらためてスキー板の浮力に感心

[がんがん]雪を潰して独り分の平地をこしらえる
上越の山々のパノラマ
上越の山々 こうやって見ても今は雪が少ないことがよくわかる
 左の山裾に見える岩原スキー場の長い緩斜面が滑走路のようで面白い
落ち着いたところで、ふたたび苗場山を観る
最近、入山された方がいるようだ。 雲尾坂の雪上に、頂上へ到る足跡がはっきり残っている
コルからの足跡を追う 雪壁・岩ミックスを登り、ナイフリッジを越え、頂上直下の長いトラバース…
まるで一冊の山岳小説を読んでいるような気分になり、ワクワクしてくる。
今日は皆さん1984mピークに滑りに行ったようで、こちらには誰も登って来ない
ゲレンデのスピーカー音は遙か下であり、無風の静かな頂だ
時々、聞こえるのは[ドサッ]と雪塊が枝から落ちる、暖かさを感じる音だけ
北アも望める素敵な風景 じっとしていても寒くは無いし_. 『スケッチしましょう』 coffeeを点て始める

猿面峰(1832m)

雪上加霜

平標山〜谷川岳
気がつくと新潟平野から雲塊がやってきた 『そろそろ降りますか』
スケッチは途中だが、荷物をザックに詰め込んだ
朝登りついた稜線の分岐点までシールをつけたまま戻る
シール
25分
稜線分岐点 2000m 気象;曇り 無風 気温;1℃ 雪;やや重パウダー
12:45〜12:55
シールを剥し、ブーツを締める 
『滑走準備よし』
まだ雲に消されてていない1984mピーク 無立木の斜面に、後ろ髪を引かれながら、中ノ芝に向かって滑り出す
中尾根は、また次回
スキー
15分
中ノ芝 1865m 気象曇り 無風; 気温;**℃ 雪;やや重パウダー
13:10
楽しいよ〜 中ノ芝までは、登る際に確認したように広く、少し緩めの斜面
雪も登った時に感じたように“やや重のパウダー”
この程度なら、自分の技量でも安心して滑れる
所々に立木があるが、それがいいアクセントであり、スラロームコースとなる
スピードを乗せ、板のトップが浮き上がる感覚が気持ちよい
『水上スキーはやったコトが無いが、こんな感じなのかしら!?』

中ノ原の下、もっと雪が積もれば真っ白な世界になるのだろうが、
今日は少し木々が濃い
潜って止まらない斜度と、木の少ない箇所を選びながら歩くように進む
が、スキーが刺さって、前方にコケる
転倒すると雪まみれになるは、ストックが利かない状態で、荷を背負ったまま立ち上がらねばならない 
雪で溺れ、もがく。
停まるとスネ深サ
スキー
10分
第5ロマンス・ 1845m 気象;曇り 無風 気温;-1℃ 雪;やや重パウダー
13:25〜13:35
幻と言われる“かぐら第5ロマンスリフト” 稼動は春スキーの時期(今シーズンは3/17〜5/6)だけだそうです。
ここからは、一応ゲレンデなだけにコース幅は確保される
既に滑ったボーダーは、その時の歓喜の気持ちをRECするかのようにトラックを刻んでいる
自分もその喜びをReplayするように滑り出す

幻のかぐら第5ロマンスリフト
木々が所々に残る自然に近い美しい林間コース
スキー
25分
かぐらゲレンデ 1550m 気象;晴 無風 気温;0℃ 雪;ゲレンデ
14:00下山
コークスクリューのようにウネるオフピステを満喫し、リフト乗り場に滑りつく
谷には入らず、緩い上り坂をハの字で登り、片斜面ぽい林道をひと滑りすれば、
かぐらスキー場のメインゲレンデ中間部に合流する
どうやらゲレンデは雲の下のようだ また青空が広がっている
此処は、他のスキー場に比べたら豊富な雪なのであろう
今日は田代への連絡コースも開放するとアナウンスがあった
好天の元、上越の山々に囲まれてスキーヤーもボーダーも
皆楽しそうに滑っている 一服し、自分もゲレンデ滑りでソレに合流する
半日券の有効時間を過ぎてしまったので、途中でリフト1回券を買い、みつまたへのリフトに乗る
駐車場への下山コースはガリガリのアイス、所々土ハゲもあった
かぐらゲレンデが見えてきた
ゲレンデが見えてきた
on click!
スキー
45分
みつまた駐車場 620m 気象;晴 無風 気温;3℃
14:45戻り
今日は、山行中にあまり食べなかった 駐車場に戻ってから腹ごしらえ
他に“燃焼系”というのもあった 試しに持ってきた、“SPORTS-NOODLE 回復系”
バッタモノではなく、正当な(!?)日進カップーヌードルの仲間
麺に大豆ペプチドを練りこんであるらしい
カップラーメンなのに身体に良いという不思議…
確かに、他のカップヌードルよりモチモチ麺で、クリーミーなスープも、疲労困ぱい時には優しく空腹を癒してくれそう。 もっとも、今日の軽疲労度なら“がっつり系”でよかった
まんてん星の湯
♪雪山を降りた後の温泉は幸せです♪ 帰りはR17で三国峠越え 途中の猿ヶ京温泉に寄る
【まんてん星の湯】は、ひなびた感は無いが、
ジャグジーやサウナを供えた、ゆったりできる日帰り入浴施設
湯は加水・加温なれど、まだ出来たばかりらしく、とても清潔で好感。
日が傾き、露天から見下ろす赤谷湖が、薄紫のイイ色に染まった
 【月夜野/関越HW】→自宅 5時間/約250km〈¥6,000〉

天気図  この山行時の天気図 ;株式会社ウェザーマップ/気象人 のページへリンクさせていただいております
装 備   水 -ハイドロレーションシステム- 1.5L
   1食+行動食1日分 (食は下山後に使用)
  コンロ(中カートリッジ*1)、ツエルトシート、シャベル
  30Lザック(6kg)
  足元 ;山スキーセット+兼用靴
  手元 ;Wストック
good 天気 冬に太陽が顔を出すのは数日と言われる上越湯沢で、シーズンの最初にふさわしい絶好の天気
雪山でスケッチする余裕がありました
感 想  今シーズンは昨シーズンと違い、かなり雪が少ない様相です。 何回滑りに行けるカナ?
ゲレンデでのスキーを身体が覚えているのと同様に、山スキー&雪山行も何度も経験して、身体に覚えこませる必要があるのだが
 『無雪期と違い、雪山には軌跡が残る』と、あらためて想った。
かわいいウサギの足跡に自然を感じ、登るために踏み固められた路に助けられ、滑走した跡や困難な尾根を登った跡を見つけると、たとえソコには誰も居なくても、-勝手にですが- その軌跡を刻んだ人や気持ちを想う
そして、それらの足跡も数時間の風雪で、すべてクリアーされるのだ...
 雪の苗場山-雲尾坂 無雪期なら、食指が動かないかもしれないが、雪が少し乗るとガゼン登りたくなった。
無論、厳冬期には無理であろうが、たとえば今日のコンディションなら自分にも無理ではない -ような気がする-
一度、無雪期山行で下見をしてから、考えてみましょう。

雪山は難しい... by Taro.S  
【 白と青の苗場山 】
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