07三ツ峠 ;山のもの
2007/06/19 up    
三ツ峠山(開運山)
河口湖~白滝林道~母ノ白滝~三ツ峠山~府戸尾根~河口湖
2007年 6月12日(火)  MTB登山・単独・1Day・周遊
   行程;7時間 移動;5時間
河口湖から三ツ峠へMTB登山! 府戸尾根は自然の中でロングDH
時間・数値・装備及び感想は、この山行時・個人のモノです あくまでも参考としてください
省略記号
三ツ峠 平面略図 三ツ峠 高低略図
 自宅→河口湖/中央HW→河口湖 3時間/約150km
素敵なネイチャー写真を観せてくれるwebサイト【自然と遊ぶ・自然を歩く】さん
三ツ峠山のレポートを拝見すると、素敵な展望が紹介されていた
色々調べた結果、自分はMTB登山で行くことにしました
河口湖・駐車場 835m 08:10 出立 気象;快晴 南微風 気温;17℃
平日なのでバス釣りの人影もほとんど無く、湖畔の駐車場はガラガラだ
畳岩の駐車場に車を停める MTBのタイヤの空気圧を調整し、まずは河口浅間神社へ向かう
あれあれ
河口湖大橋で振り返ると、すでに富士に雲がかかり始めている
今は快晴だが、梅雨前で弱い南風のコンディション 『今日はあまり展望は獲られないカモ…』
15分
河口浅間神社 850m 08:25~08:45 気象;快晴 気温;18℃
河口浅間神社
国道からすぐの場所なのに
訪れる者は少ないようだ
河口浅間神社は千年を越える悠久の歴史を感じさせる神社 鳥居の前にMTBを停め見学する
AC864年 富士山は火を噴く
当時、富士山北西部にはセノウミのセは戔+刂(セノウミ)と呼ばれた大きい湖が在ったのだが、
この噴火でセノウミのセは戔+刂に溶岩が流れ込み、現在の地形;精進湖・西湖に分断された。
甚大な天災被害に朝廷は、暴れる山を鎮めるため、この河口浅間神社を建てる
富士の荒神を鎮めたのは、この神社で奉納された童女の舞だった
現在でも夏の太々御神楽祭で稚児の舞が奉納されているそうです
参道の杉並木も立派だが、奥には七本杉と言われる高さ50m近い大杉をはじめ、
根元にびっしりと苔生した大樹が沢山そびえて杜を成している
拝殿前には池もあり、とても静かで落ち着いた雰囲気だ
浅間神社の起源は富士宮の本宮浅間大社がとされているが、
今、そこは美しい富士山の姿を敬う場所に思える
比べ、この河口浅間神社は、荒ぶる山を懸命に鎮めようとした昔人の祈りが今も伝わる場所に想えた
鎮守の杜 この言葉がこの神社の祈りだ 二柱の杉
二柱の杉
七本杉の中には縁結びの“二柱の杉”と呼ばれる連樹もある
願掛けの方法が、イザナキとイザナミがオノゴロ島で行なった国生み神話のようで面白い 
参拝後、鳥居の前の道を山に向かって自転車を漕ぎだす すぐにダートになるが、少し登れば再び舗装された白滝林道に出る
右に下ると母ノ白滝に至る登山道の分岐があるが、今日は左の舗装路を登って行く
朝イチの運動なので身体が重い 『ヒィーヒィー』言いながらペダルを踏む 身体がやっと慣れた頃、1015mで舗装路の終点に出た
舗装路は朝から暑い 母の白滝へ至る道
左は砂利となる白滝林道 右へ進めば母ノ白滝経由で白滝林道に合わさるが、地図を読むと滝の先は登山道のようだ
通常のMTBツーリングなら白滝林道をヒルクライムで行くのであろうが 『母の白滝ってどんなトコ?』 自分は右へ漕ぎ進む
滝までは、車幅の砂利道だ 軽く下って行けば滝の正面に出た
20分 舗装→砂利    Riding
母ノ白滝 990m 09:05~09:25 気象;晴 気温;14℃
『涼しい~』 実際、舗装路を登っていた頃より気温でも5℃は低いのだが、それ以上に涼々としている
流れ落ちる爽やかな水音が深山に響き、飛沫するマイナスイオン(!?)が五感にも気持ちにも“冷”を与えてくれる
落差は10mも無いが、流れが下に行くほど幾重にも枝分かれしてゆくので、趣があって見飽きない  行動食しながら、しばし休憩する
この滝は“母の白滝神社”でもある 滝の下と上に鳥居と祠が建っている
木花咲耶姫命の姑である栲幡千々姫命 織物の神さまを祀っているそうだ
『確かに』 この繊細な流れにぴったりだ かつて富士山を登る者は、この滝で身祓ってから登ったそうです
趣のある流れ 気持ちいい場所です 飛沫
さてこの先は、川の右岸を階段で登って行かねばならなず、その先も登山道となるため、大部分がMTBを担ぎながらの進行となる
ピカピカ新緑 『あれれ!? デジカメの調子が悪いゾ 滝の水が入った?』
今回、この後は携帯カメラでの撮影デス
苦労しながら自転車担ぎで登山道を登って行くと、所々では斜度が緩む
そんな場所は、ピカピカ新緑に囲まれてMTBに乗れるため、とても気分がいい
1230mで森を抜け出ると、巨大な人工物;鉄塔がそびえている
ここで白滝林道に一度合わさり、またすぐに再び林道と登山道に分かれる
すで気温はに20℃ 『林道は大回りだし、暑そうだ』
MTBを肩にかけ、また登山道を登って行く
55分 登山道  担ぎ・押し
林道ゲート 1370m 10:20~10:30 気象;晴 気温;20℃
舗装路は林道西川新島線車 再度、林道に合わされば、少しの漕ぎで車止ゲートに辿り着く
  -今日のゲートは開いていました-
この舗装路を挟んだ反対側に、【三ツ峠登山口】と標識がある
だいぶ登山道らしくなってきました
此処からは、斜度が増し一段と登山道らしくなってきた
自分の身体だけならハイキング気分で登って行ける斜度なのだが、
MTBを押したり、担いだりだと結構キツイ
昨日の雨の影響で、土が出た場所では、靴裏のグリップと
相談しながら足を出す
立ち休みも多くなり、木無山まで予想以上に時間がかかった
しかし、緑のサンシェードで覆われているので日差しは弱いし、所々で道端を彩ってくれる花々が
可憐な姿で慰めてくれるのが幸いだ
赤土の斜面を踏ん張って登り詰め、1650mを越えると稜線が近づいた証で斜度が緩んでくる
フロントが揚がらないように押さえ込めばペダルを漕げる
新緑のトンネル
赤ザレの所で咲いてました
白くなった【ズミ】
もう散りはじめのようです
情熱的な赤の 【クサボケ】
1時間 登山道  担ぎ・押し→Riding
木無山 1730m 11:30~11:40 気象;曇り 気温;20℃
木無山は毛無山とも言うそうです 『やっとこさっとこ木無山』 もう此処は三ツ峠の一角だ
  -三ツ峠とは、木無山・主峰の開運山・御巣鷹山の総称だそうです-
『う~ん残念!』 やはり今日は、周囲に雲が湧き展望は望めないようだ
この木無山頂部は名前の通り、無木立の草原なのだが、植物保護のためロープが張られ、
踏み込むことは出来ない
しかし開運山への稜線道は幅も広く、徐々に左右の視界が開ける快適なスカイラインとなる 
快適な稜線スカイライン
木無山から開運山への稜線スカイライン
山小屋;四季楽園は通年営業
旧御坂トンネル側からならジープ道があるそうです
 25分 登山道  Riding→押し
三ツ峠 1785m 12:05~12:30 気象;晴/曇り 南微風 気温;19℃
ツツジが綺麗でした
開運山頂部は赤土を土留めした階段道
御巣鷹山は1775m
真中が御巣鷹山 やはりアンテナが建っている
石碑は1786.1mと刻んでありました
残念ながら富士は雲の中でした
四季楽園小屋(1730m)の前から三ツ峠山(開運山)に取り付く
頂までは斜度が増し、且つ階段なので自転車を押して頂上へと登って行く
アンテナなどの人口物が多い頂部だが、目の高さには丁度満開のツツジが綺麗な赤紫を魅せ、足元を
観れば、黄色いヤブヘビイチゴやタンポポやが沢山咲いていているので、メゲル事無く頂に辿り着く
ヤブヘビイチゴ
頂からの展望は無いし、虫が多いしと、早々に頂上を後にし 屏風岩を眺める赤い小山で休憩する
今日は平日なのだが、意外と多くの登山者が行き来している
『三ツ峠山 初めて登ったが、人気のある山なんですね~』
ちょっと軍事基地のような頂
開運山 三ツ峠山と呼ばれる主峰
右の岩場が屏風岩 白い四角い物はパネル状のアンテナ群
ヘルメットを被りましょう
今日は晴れたり曇ったりダナ~
 20分 登山道  押し→Riding  
木無山 1730m 12:50~13:00 気象;晴/曇り 気温;20℃
木無山に戻り、サドルをさげてヘルメットのバンドを締め直す
いよいよMTBを運んだ苦労が報われる府戸尾根のDH(ダウンヒル)
府戸尾根DH
木無山から天上山の稜線は、軽い登りがあるものの全体的には下って行く尾根のセンター路
登山道なので、道幅はハンドル幅のシングルトラックだが、自然に近いフィールドを長距離で楽しめる点が好い
ただ、木無山からの出だしは、岩がゴロゴロと多いので、ダウンヒルというよりもトライアルに近い 自転車を降りる場面も多々ある
辛抱しながら1560m地点で左側が開けた場所に出れば、先は岩も減り 舗装路と交差するまで、ほとんど自転車に跨って進める
1560mまでは岩が多い
ここまでは岩がゴロゴロ
ゆっくりDHでも充分楽し
原生林の尾根道が続く
かなり狭い箇所もあります
全線シングルトラックです
ツツジは種類が沢山有って素人には判りませんね
山頂のツツジとは違う赤花のツツジ
河口湖が見えました
1345m地点 視界の開ける鉄塔広場
山中のCobalt Blue
野生のアヤメも花盛り
山頂のツツジは赤紫だったが、府戸尾根では別種の(レンゲツツジ?)が見上げる樹で赤い花をつけていたり、
アヤメも宝石のようなコバルトブルーなので、ついつい自転車を停めて観察する
新緑が眩しい
深山に居る事を実感
溝状の箇所は泥っぽい
〔ヌルッ〕と滑るマッド
この辺はスピードが乗りやすい
1200mから植林杉が多くなる
伸び盛りの新緑に覆われた道はブラインドも多く、平日で数は少ないとはいえハイカーの方もいらっしゃるし、
タイヤをロックさせ登山道を傷めることも避けなければならないため、スピードは押さえ気味
しかし、そんな状況でも高い視線で、歩くスピードの数倍の速さで景色は流れ、路面状況やコンディションが刻々と変化してゆく
片斜面のトラバースや溝状のマッド道、倒木や覆いかぶさる枝を避けたり、板岩でフロントが滑ったり、飛び出た岩にペダルが
ヒットしないようクランクを回しながら微妙にバランスを取る… 『充分刺激的で楽しい』
1時間 登山道  Riding  
舗装路交差 1120m 14:00~14:05 気象;晴 気温;22℃
小一時間のロングDHを楽しむと一旦、舗装路:西川新島線を横断する地点に出る
開けた舗装路上は熱い 急いで再び森中に逃げ込む
ここから天上山には少し登り気味
1151mピ-クは西側をトラバース 『こなくそ』とペダルを回すが、結局、露根でバランスを崩してしまう
一旦停まってしまうと、後はやはり自転車を押すハメとなる
汚れたのはタイヤとペダルだけ
15分 登山道  Riding→押し  
天上山 1140m 14:20~14:45 気象;晴 気温;18℃
富士山五合目にも有りますネ 天上山頂上には小さな祠だが、小御嶽神社とある
木々に囲まれているため展望は望めないが、ベンチがあるので、Coffeeを点て休憩する
時々下界の雑音も聞こえてはくるが、木陰の涼と、〔カナカナカナ〕と日暮蝉の声を
心地よく感じながらゴロリ
5分 登山道  Riding  
ロープウェイ山頂 1100m 14:50 気象;晴 無風 気温;22℃
天上山は民話;カチカチ山の発祥の山だそうだ タヌキとウサギのマスコットが観光をアピールしていた
河口湖を見下ろす ず~っと階段カヨ!
ここから河口湖までは標高差で250m以上あり、地形的にも急下りなのだが、残念ながら麓の護国神社までは全線木段道でした
天上山からは西川新島線に戻り、別ルートで降りた方がイイようです
25分 階段道  Riding/担ぎ
河口湖・駐車場 831m 15:15着 気象;晴 無風 気温;25℃
護国神社に出れば、もう湖面は近い 舗装された道を適当に下って行けばR137:河口湖商店街に出る
幸か不幸かタイヤに付いた泥は、最後の階段道での振動が落としてくれたので、そのまま車に載せられた
10分
温泉寺夢殿 →web割引券 【くるまひろば:お得な情報】
しかし身体は汗と泥で汚れている 『清めてから帰りましょう』と温泉寺夢殿へ
湯質はスーパー銭湯で言う“温泉”のようなモノだが、ここは建物が好い
古い建物ではないが、京都の二条城を模したと言う寺社作りは、現代としては大変豪華な和建築だ
併設されている食事処は17:30からなので、のんびりと湯に浸かり、落ち着いた休憩広間で悠々と殿様気分で寛ぐ
平日なので湯も広間も貸切状態だったおかげなのだが…
立派な材料を使ってます 露天や展望ジャグジーもあります 美味しいうなぎは白焼きで!
そして美味しい“うなぎの白焼き”を頂き、帰路に着きました
 河口湖/中央HW→自宅 3時間30分/約150km
天気図  この山行時の天気図 ;株式会社ウェザーマップ/気象人 のページへリンクさせていただいております
装 備
  水タンク:1.5L 行動食1日分
  コンロ(中カートリッジ*1)、ツエルトシート
  15Lザック(5.0kg)
  足元 ;アプローチシューズ
Bike Hard tail
Weight ;13.0Kg
Tires F;26×1.25 ;XCブロック
R;26×1.25 ;XCブロック
反 省 展望 早朝は姿を見せてくれた富士山だったが、登頂時には時既に遅く、雲の中だった
この日は移動性高気圧圏内だったのだが、この辺りは南風が入ると雲が発生しやすい
気温が高い時期は早朝か、夕方に頂に居なければ好望は無難しいようだ
冬になると三ツ峠山は富士山を被写体とするカメラマンが多く集まると言うので、次回はその時期に!
good ダウンヒル 日本では、MTB登山が出来るフィールドは限られ、登山の方からは冷ややかに見られる事も多い
そんな現状で、平日の府戸尾根はシングルトラックとはいえ、林道でない山中で
変化に富むロングルートを満喫できるフィールドでした
感 想 まず、今回素敵な三ツ峠山を紹介してくださった【自然と遊ぶ・自然を歩く】さん
自分が知らない素敵なフィールドをご紹介していただき、ありがとうございました。

「MTB登山は山スキーに似ている?」
確かに基本の“歩く”には不要な道具を持って山に登り、その道具で楽しみながら降る点は共通だ
しかし、山スキーは登り時でも浮力を与えてくれる便利な道具なのに対して、MTBは、ほとんど乗る機会も無く、
かさばる邪魔物でしかない
下りも山スキーならば自己責任で自由なフィールドを滑走できるが、MTBは登山者やハイカーと同じ登山道を降りて
こなければならない為、色々気を使うことも多い
それでもコースや時期を正しく選べば、“歩”とは、また違った刺激を与えてくれる魅力が“MTB登山”にはアルと感じます
      自然、登山道にはローインパクトで! 他の登山者の迷惑になる走りはやめましょう


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