08大菩薩嶺 ;山のもの
2008/10/07 up    
大菩薩嶺(大菩薩岳)
日上川峠〜大菩薩峠〜大菩薩嶺〜唐松尾根〜日上川峠
2008年 7月12日(土) ペア登山・1Day
 桃の香りに誘われて大菩薩嶺へ  行程;2時間45分 移動;5時間35分
時間・数値・装備及び感想は、この山行時・個人のモノです あくまでも参考としてください
省略記号
枠 はクリックで拡大します
大菩薩嶺 平面略図 大菩薩嶺 高低略図
自家用車  自宅→【勝沼/中央HW】→裂石登山口
みどりの宝石  勝沼ICから大菩薩への入口となる裂石に向かって
車を走らせると、葡萄畑を中心に桃・梨・林檎など
様々な果樹園が広がり、“フルーツ王国山梨”を実感する。
これで¥500/P!
 と、果樹園の傍らに“桃アウトレット”の看板を発見。
無人販売所だ。 『完熟食べごろ美味しそう〜』
さっそく購入すれば、車内は甘い蜜の香りに満たされる。
実際、今回購入した桃の中でコイツが一番美味しかった。
駐車場 上日川峠 1600m 08:55入山 気象;晴 無風 気温;20℃ FOMA不通
有人小屋
皆さん早いコト
上日川峠(かみにっかわ)駐車場
 前回の大菩薩は雪季だったので、車は裂石までだったが、
夏の今は、上日川峠まで車で上がれる。
 『こんなに歩いたっけ?』 曲がりくねった車道は意外と長い。
 峠の駐車場は好天の土曜とあって、もう満車に近い状態だ。
『出遅れちゃったみたいだね。』 皆さん既に入山されているようだ。
入山〜
 ロッジ長兵衛の脇がスタートとなる登山道は、福ちゃん荘までは
並行する舗装された車道と、森中のく登山道が選べる。
『当然』とばかりに緑の登山道を選択する。
ハイキング〜♪
大樹の森を行く
Please click ! Please click !
葉っぱ いろいろ
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出遅れたのが幸いしてか、ほとんど登山者に出会わない静かな森中を行ける。
前回は残雪の森で、針葉樹の深緑だけだったが、今回は朝の光を透かす新緑が瑞々しい。
大菩薩の森は自然の森だ
『食べちゃだめ?』 「だめ!」
ちょっとヤバそうな感じ
 Please click !
水平道/登り 30分
有人小屋 富士見山荘 1700m 09:25〜09:35 気象;晴 南微風 気温;21℃
まだ大した運動をしていないので、福ちゃん荘は素通りして富士見山荘で休憩だ。
少し高くなったテラスから富士ノ山が拝める。
富士見山荘
『面白そう!』 ウエスタン風の富士見山荘
宿泊は予約制のようだ
噴煙のような雲ですね   気分はハイジ!?
天下の富士を眺めながらブランコも楽しめる
水平道 5分
有人小屋 勝縁荘 1700m 09:40〜09:45 気象;晴 無風 気温;21℃
湧水
富士見山荘からは登山道は一本となり、すぐに水が流れる勝縁荘前に至る。 水に恵まれる場所なのか、木々は益々立派になる。
顔を洗った
登山道脇の苔石
樹が岩を、岩が樹を
螺旋の幹に、うねる枝
若葉の樹
 上日川峠からここまで、ほとんど標高を稼いでいないが、ここから大菩薩峠へは斜度が増す。
といっても、峠に建つ山小屋;介山荘へ物資を運ぶ車も通る道なので、林道のようなものだ。
登り 25分
有人小屋 大菩薩峠 1897m 10:10〜10:40 気象;晴 無風 気温;22℃ FOMA不通
水確保可
 緑の稜線を左手側で見上げると、大菩薩峠も近い。
峠に建つ介山荘の広場は大勢のハイカーで賑っていた。
 小菅側からMTBも登ってくる。 『これもアリだね』と、ほくそ笑む
のんびりとベンチに座って休憩するが、アブや小さい飛虫達に追い出される。
いよいよ稜線歩きだ
峠から観る親不知ノ頭
「江戸を西に距る三十里」でこの空に逢える
稜線直下を回り込めば大菩薩峠だ
Please click !
奥多摩の山々も素敵
稜線 10分
親不知ノ頭 1950m 10:50〜10:55 気象;晴 北西微風 気温;24℃
雲太のようです
雲立つ
ツヤツヤの花びらでした
金鳳花 【 ウマノアシガタ 】
介山荘を振り返る
大菩薩峠からの稜線 ひとつ登ると見晴らしの良い親不知ノ頭だ。
 四方の展望が楽しめる。
大“菩薩”というよりも大“涅槃仏”
稜線 5分
無人小屋 賽ノ河原 1935m 11:00 気象;晴 無風 気温;24℃
気持ちイイ〜  親不知ノ頭からガレの賽ノ河原へ下る 正面に大菩薩らしい伸びやかな緑の稜線が続く。
先ほど立ち寄った現在の大菩薩峠は、明治になってから道路の関係で開かれた峠だ。
それより以前はの峠は、この賽ノ河原辺りを乗っ越していたそうだ。
 大菩薩嶺と言うと、笹原の稜線を思いがちだが、植生は東の小菅側と西の塩山側で大きく異なる。
森林限界の様相を見せるのは西側だけで、東側は背丈以上の樹が密生している。
森林限界は標高と緯度、積雪以外に土壌が大きく左右する。
大菩薩連嶺は噴火成りの山ではないが、火山活動により隆起した山で、随所にマグマの貫入によって
生じた花崗岩地質が随所に見られる。
花崗岩は脆く風化しやすいが、細結晶止まりで土に到りにくいため、樹が根を張る事が出来ない。
おそらく西と東で斜面を構成する土壌が異なるのであろう。
 南アルプスが雲の中なのは残念だが、富士山をはじめ他の山々の展望は十分だ。
熱くも寒くもなく強い風も無い。 緑の稜線センタを気持ちよく歩ける。
Please click ! 花を鹿が食べちゃうらしい
岩礫の【ミヤマキンバイ】
今回はあまり花を見かけませんでした
岩塊斜面
名称とは裏腹に、清々しい青空の賽ノ河原
稜線 15分
神部岩 2000m 11:15〜12:45 気象;晴 北西→曇 南微風 気温;**℃ FOMA不通
 雷岩は人が多いと読んで、手前の富士見新道が合さる神部岩でトカゲる。
富士見新道は、朝ブランコで遊んだ富士見小屋から直接ここに至れるルートなのだが、岩やクサリ(既に撤去されている)場など
険しいルートが大菩薩のソフトなイメージにはソグワ無かったらしく、荒れている。
笛とスケッチを済ませたら、お弁当を広げる。
大きな富士の姿を堪能できるが、閉口するほど虫が多い。  虫よけティシュを多用して、やりすごす
神部という岩の名称が気になった。 神成岩とも呼ばれるそうだが、現在の雷岩は、この先の頂上近くに在る。
大菩薩嶺の名称は、甲斐源氏の祖・新羅三郎義光が出陣の際、峠から振り返ると谷間に八本の白旗がなびくのが見え、
これぞ軍神のご加護ナリと 「北斗沙妙見菩薩」」と唱えたのが始まりと伝わるが、それより以前は萩原山、
さらに古代;『小菅村郷土誌』では神部山と記されていると聞く。
 そこから神部岩なのだろうが、下記の話から想像する方が、自分は 『より、らしい。』
甲斐の国には国土創造の神話;湖水伝説が伝わっている。
「太古、現在の甲府盆地は大きな湖で、そこをヒトが暮らせる地にしようと十二の神が                  
                   湖の上で舞い、その内の一神が湖に消えると、水は引き盆地になった」 という神話。
南アルプス市下宮地地区の神部神社では、大和:三輪神社から三輪明神を舟で
遷座したという故事に基づく曳舟神事が現在も毎年行われていて、神奈備 → 神部も容易に想像できる。
湖水伝説は、ヒトの手による治水工事だったのか、富士の噴火による大地変動だったのか…
三輪の神、オオモノヌシ=オオクニヌシ=オヲナムチは火山の荒神でもある
休憩後、再び稜線を歩きだすと、すぐに通り雨_ 『笛で龍神を呼んだでしょ!?』
幸い木の少ない稜線で、ちょうど良い雨宿りの樹があった。 
Please click !
【 ニョホウチドリ 】
雨宿りの木の下で
濡れた緑もいいもんだ
別名:フウリンツツジ(風鈴躑躅)
【 サラサドウダン 】 更紗灯台
稜線 10分
頂 大菩薩嶺 2057m 13:00〜13:05 気象;晴/曇り 気温;24℃
木段は朽ちていた 雨は止み、再び青空も広がるが、黒い雲も目立ってきた
 『でも、もう少しは保つかな』
『とりあえず頂上へ』と雷岩をスルーし、頂の森へ
他にはだれもいない頂だが、展望は無い
頂上の標高は2057mです
稜線 5分
雷岩 2040m 13:10〜13:25 気象;気象;晴/曇り 気温;23℃
雨乞いを行う地らしい… 再び雷岩に戻る
人が少なくなった雷岩で一曲吹いてから、唐松尾根で
下山を開始。
唐松尾根は、登ってき車道に比べ、はるかに登山的だ。
とくに雷岩直下はザレて滑りやすい
若いパーティが大汗で登ってくる。
滑る〜
唐松尾根
また雨が来そうな空模様
唐松尾根源頭
 森に入れば唐松尾根の斜度は緩む。
『やれやれ』と振り返ると、もう稜線には白い霞雲がかかっていた。
我々の路は、再びハイキング気分の気持ち好い尾根センタ路となる。
 しばらくすると、[ゴロゴロ]と天が鳴りだした。
そりゃそうだ、雷岩で笛音を鳴らせば雷公召喚だって…
レインスーツは持っているが、今日は早めの下山が良いようだ。
逃げろや逃げろ
唐松尾根の森も深い
センタを行く個所も多い
歩きやすく気持の良い唐松尾根
唐松尾根の針葉樹
千手観音
降り 45分
福ちゃん荘 1700m 14:10〜14:15 気象;曇り/晴 南東微風 気温;21℃
樹の眼 唐松尾根は、直接福ちゃん荘の広場に出る
雷の気配も去り、雨もまだ降っていない
虫が苦手な方 夏の大菩薩では必需品ですよ
売店で、モスキーネット付きの帽子を売っていた
『コレ、あったらほうがいいカモ』
水平道/降り 15分
駐車場 上日川峠 1600m 14:30下山 気象;曇り→雨→晴れ 気温;20℃ FOMA不通
時間的にはこちらの方が早い
帰路は舗装路を急ぐ
駐車場手前で、[ザァー]と降る
『ぎりぎりセーフ よかったよかった』
アボガド剥きで
せっかく持って登ったが、山では飛虫が多くて
剥けなかった桃を食べましょう。
桃を味わっているうちに雨も上がった 再び晴れ間が広がる.
自家用車
雲峰寺
下山した唐松尾根の末端に建つ雲峰寺に立ち寄る 信玄の風林火山の旗を今も保存する武田家戦勝祈願寺だ
前回は気付かなかったが、ここの正面の石段には石仏が多い
雲峰寺参道 他にも沢山あったが、カメラの電池切れ 雲峰寺本堂 桜の時期にも来たいものだ
前回訪れた様子は 07楽しきもの 雲峰寺・恵林寺 風林火山にあやかって
雲峰寺で一曲吹き、温泉大菩薩の湯で汗を流す
その後は、勝沼の町で桃店を巡り、甲府の街で限定の信玄餅を土産にする
  【甲府/中央HW】→自宅
天気図  この山行時の天気図 ;株式会社ウェザーマップ/気象人 のページへリンクさせていただいております
装 備   水:1.5Lハイドロレーションシステム + 2L  各自:1食+行動食1日分  
  ツエルト、コンロ(中カートリッジ*1)
  30Lザック(9.5kg)
  ♀ 手元 ;Wストック   
反 省 稜線には虫が多かった。 わずかな天候も関係のだろうが、
おちおち、お弁当を食べられなかった。
good  登山には直接関係ありませんが・・
朝、無人販売所で購入した桃が、すばらしく美味しかった。
やっぱり生モノは、産地で購入& 食すのが一番旨い!
感 想 『雪の無い大菩薩はハイキングだよ』 と彼女を連れだした、今回の山歩き。
でも、やっぱりちゃんとした登山ですね。 道に迷うことはないだろうが、天候や怪我など、考慮する点は同じだ。

雪の大菩薩はこちら 07山のもの 大菩薩嶺 スノーシュー

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