![]() 2010/02/26 up |
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世界山岳気象観測史上、最深雪量の記録を持つ伊吹山も、ここ数年の暖冬で雪不足が続いていた。
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![]() ![]() 時間・数値・装備及び感想は、この山行時・個人のモノです あくまでも参考としてください |
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前夜は名神HW;養老SAで車泊 夜明け前に伊吹山観光協会前の駐車場に移動する。 |
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伊吹山 大野登山口 |
220m |
06:30 入山 |
気象;晴 無風 |
気温;-3℃ |
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大野の登山口からだと、頂上までは標高差1150m登らねばならぬ今の伊吹山。 数年前まで“ピステンジャポン伊吹”というスキーゲレンデが在ったのだが、近年の暖冬続きの影響も加わり、 スキー場は破綻した。 三合目まで10分で運んでくれたゴンドラも今や鉄屑だ。 |
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空が白みだすのを待ち、板を 縛ったザックを背負い歩きだす。 石段で始まる伊吹山の登山道は、白い 雪道ではなく、赤茶色した泥道だ。 |
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幅広の登山道はジグザグ道で斜度も緩いが、泥と石の床で山スキーブーツで歩くのには『ちよっとイヤな感じ〜』 おまけに所々で倒木が道を覆っていて、スキー板が引っかからないよう中腰姿勢を強いられる。 |
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土道;山スキーブーツ |
一合目 |
415m |
07:00〜07:05 |
気象;晴 無風 |
気温;-4℃ |
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一合目は、かつてのゲレンデの末端なので、ここからは視界が開け、泥からも解放される。 まだ雪が薄いので板を担いだまま、廃墟になった小屋群や錆びたリフトを横目にゲレンデ斜面を登って行く。 徐々に白い世界は広がり、一本目のリフト降り場手前でシールを貼った |
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痛々しい夢の跡 | 山々、雪原そして町が輝きだす | ||
『やっぱり、シールアップは楽だ。』 言葉の通り“肩の荷が下りた” |
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シール |
三合目 |
770m |
08:10〜08:20 |
気象;晴 西微風 |
気温;0℃ |
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![]() 冬季は使えません |
![]() 正面ゲレンデから右斜めに登って行く |
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伊吹山の白い大斜面が見えてくれば、かつてのゴンドラ降り場;三合目だ。 先行者のトレースはゴンドラ駅では無く、綺麗な建物;公衆トイレに向かってつけられている。自分もそれに倣い進む。 三合目と先の五合目にはテントが数張あった。 先を見ると既に八合目の急坂に隊列が見える。 |
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シール |
五合目 |
880m |
08:40 |
気象;晴 西微風 |
気温;0℃ |
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![]() 近そうで遠い九合目 |
![]() ポインタを乗せると… |
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目障りな電線も消え、白壁の大斜面が拡がる。 夏道と違い、六合目の避難小屋から中央のルンゼに向かって直線的につけられたトレース。 自分は、登り時は六合目の避難小屋に寄らず、途中からそのトレースに合流するように進む。 しかし『ん〜 なんか調子が出ないなぁ』 まだ緩い斜面なのに足が重い。 |
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シール → +クトー |
八合目 |
1220m |
09:20〜09:35 |
気象;晴 無風 |
気温;1℃ |
八合目からは、いよいよルンゼ状の地形となり、徐々に斜度が増してゆく。 板を最大傾斜に合わせる事は無理となり、細かくキックタンーンを繰り返しながら登って行く。 すでにクトーも使っているが、次第に板は大きく横を向くようになり、労力の割には高度を稼げなくなってきた。 下を見ると、かなりの人数が登ってくるのが見て取れる。『ここでコケたら、蜘蛛の糸だな。』 雪は柔らかく、既に深い登山道トレースも刻まれているのでアイゼンに履き替えることにした。 再び肩に板分の重さが加わるが 『今日は体調がイマイチみたい_無理はやめましょう。』 |
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![]() けっこうな斜度になってきました |
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![]() やっと九合目 |
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目障りな電線も消え、白壁の大斜面が拡がる。 夏道と違い、六合目の避難小屋から中央のルンゼに向かって直線的につけられたトレースに沿って進む。 しかし『ん〜 』 まだ緩い斜面なのに足が重い。 立ち休みが多くなる。 |
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+クトー → アイゼン |
九合目 |
1320m |
10:40 |
気象;晴 西微風 |
気温;2℃ |
急坂を登りきった所で、息は絶え絶え 大腿がこわばってる。 しばらく立ったまま動けなかった。 |
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九合目から頂上までは、なだらな遊歩道となる。 夏には多くの種類の高山植物が咲き誇っていた伊吹山頂上の花畑も、 今日は渚のようなシュカラブに覆われている。 |
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アイゼン |
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伊吹山 |
1377m |
10:50〜11:25 |
気象;晴 西風 |
気温;0℃ |
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『絶景ですね〜』 伊吹山の北側の展望は壮大なスケールだ。 最奥の白山は、まさしく加賀ノ姫で、白く輝き、その裾を伸びやかに広げている。 体調イマイチで登ってきたが、『この景色を見れただけでも良しとしよう。』 |
![]() 白山 |
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頂上には冬季の避難小屋となっているお堂もあるが、 今日は風弱く、この景色。 建物の中に居るのは勿体ない。 青空の下でコーヒーを淹れて寛ぐ。 夏の伊吹山は、山頂直下までつながるドライブウェイの為、 アミューズメントパーク化しているが、冬の今は人影少なく、その方々も みな自力で登ってこられた山人なので、静かな頂だ。 |
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![]() 110km離れた御嶽山も 白い頂を浮かべている |
![]() シュカラブ |
![]() 静かな山頂 |
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荷物を整理していると山スキーの方がお二人到着した。 急坂もシールアップしたオジサン達は松本から来たそうだ。 天候と日曜日が重なった今日の伊吹山は、入山者が多いのだろう。 しかしここまで、山スキーやボードの方は一人も見なかった。 |
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スキー |
九合目 |
1320m |
11:30〜11:40 |
気象;晴 西微風 |
気温;*℃ |
![]() 西側の頂上雪原 |
頂上で休憩したが、まだ身体は重い。 とりあえず板を履いて、中央ルンゼが 覗ける所までゆっくりと滑って行く。 覗いた中央ルンゼは、先ほどより増して 多くの方々が往来している。 |
![]() 下を覗くと… |
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伊吹山山頂からの滑走は、通常、登ってきた中央ルンゼか、西側のルンゼを滑るそうだ。 今日は、もう人が多く中央ルンゼは滑れないし、何より今は『身体がヘロヘロで安全に滑る自信が無いなぁ〜』 せっかく頂上まで板を運んだのだが、中央ルンゼを途中までアイゼンで下りて、東側のブッシュ帯を滑る事にした。 |
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アイゼン |
八合目 |
1220m |
11:30〜11:40 |
気象;晴 西微風 |
気温;*℃ |
板を担いで慎重に下りて行く。 先ほどまで滑らか面も、もう乱れた踏み跡で凸凹だらけだ。 九合目から150mほど下りた、丁度登りでアイゼンに履き替えた地点で板に履き換える。 |
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![]() 西峰直下 |
![]() 人工デブリと化した中央ルンゼ |
![]() まだ沢山登ってます |
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ルンゼを出てブッシュが剥げている細い通路を使ってトラバースし、東側へ滑り出る。 ブッシュは疎らで高さも背丈ほどの樹なので、気合いが入らない滑りには丁度よいアクセントだ。 ユックリと板を下に向けて滑り出す。 南に開けた斜面だが雪はまだ軽い。 徐々に身体が解れてきたのか_久しぶりの滑りが楽しくなってきた。 |
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![]() 東側のブッシュ帯へ |
![]() けっこう開けていて滑りやすい |
![]() 自分のシュプール |
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スキー |
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六合目 |
980m |
12:05〜12:10 |
気象;晴 西微風 |
気温;4℃ |
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六合目の小屋に滑り込み、板を履いたまま休憩する。 今シーズン最初の滑りで、すっかり身体の重さが消えた。 『単なる身体の鈍りだったの!?』 今となれば、もう一回登って西側ルンゼを滑ってもいいぐらいだ。 もっとも、また登りでヘロヘロになってしまうのだろうが_ |
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良く見ると六合目避難小屋の屋根が壊れて外れている。 夏見た際は『なんて頑丈な造り』と思った小屋だが、 今年の豪雪には耐えられなかったのか。。 |
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スキー |
五合目 |
880m |
12:15 |
気象;晴 西微風 |
気温;*℃ |
五合目の小山で振り返る。 中央ルンゼには相変わらず人が多い 西のルンゼに刻まれた綺麗なシュプールを羨ましく観た。 (頂上でお会いしたお二人のモノだ) |
![]() 西ルンゼ |
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![]() クリックで今日の滑走ルート |
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スキー |
三合目 |
770m |
12:25 |
気象;晴 無風 |
気温;7℃ |
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五合目の先は斜度が緩むうえに、雪が重くなってくる。 地形も少し複雑になってくるので、『先を良く観ないと板が停まってしまうゾ』 そう思いながら、旧ゲレンデ滑った勢いで二合目に向かおうとしたら、 三合目の緩い登りでスキーが停まってしまった。 ストックとスケーティングでルートに戻る。 |
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スキー |
一合目 |
415m |
12:40〜12:50 |
気象;晴 無風 |
気温;8℃ |
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途中から頂上でお会いした山スキーのお二人が追いつき、先行してくれる 『上手〜』 お二人とも荒れた斜面も安定して滑って行く。 自分は悪雪の中を転ばないよう滑るだけで精一杯だ。 標高が下がるとともに、どんどん水っぽくなる雪だったが、無事一合目まで滑ってこられた。 |
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![]() 『オジサン かっこいい〜』 |
![]() 雪少ない一合目に滑り込む |
![]() 駐車だけでも利用可? |
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最初に記したように伊吹山のスキー場は営業していないので、一合目周辺の小屋群も 大半が閉鎖されバラック状態だが、民宿:伊吹高原荘は営業してた。 伊吹高原荘の前でザックに板を固定しながら、お二人とお話するとオジサンは、なんと還暦(!)だそうだ。 |
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日差し強く気温も上昇。 上着もグローブもザックにつっ込んで下山路へ。 お二人は林道で駐車場に、自分は登りと同じ登山道で駐車場に向かう。 気温が上がった登山道は、朝よりも泥深く岩床も相まって滑りやすい 登りよりも長く感じた下山路だった。 |
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土道;山スキーブーツ |
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伊吹山 大野登山口 |
220m |
13:10 下山 |
気象;晴 無風 |
気温;9℃ |
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無事、登山口に戻ってきた。 今日の体調からすればおんの字だ。 神社横の流れでブーツを洗うが、赤い泥は粘土質なので手を使わないと落ちない。 雪解け水は、今日一番の冷たさを感じさせて、手が痛くなる。 |
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![]() ジャブジャブ |
![]() 駐車料金はポストに投函するシステム |
![]() 伊吹山登山口にあたる三之宮神社 |
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そうこうしているうちに、林道経由のお二人も下山してこられた。 林道の方が15分ほど遠回りのようだが、登山道の泥と石を考えると そちらの方がスムーズのようだ。 お二人に別れを告げ、伊吹山を後にする。 |
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須賀谷温泉 |
道の駅でお土産を買い、山行後のお約束![]() 伊吹山の麓には薬草の湯;ジョイ伊吹もが在るが、今日の山の状況を考えるとイモ洗いかもしれない。 『せっかく関東から来たのだし、ここは本当の温泉に浸かろう』と、須賀谷温泉に車を走らせた。 須賀谷温泉は、浅井の地;次期大河ドラマ;江(ごう)-姫たちの戦国- の舞台になる長浜の山合い湧く温泉だ。 |
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![]() 赤褐色の湯ノ花が舞う露天風呂 |
![]() 長浜の絹は艶と張りがあって 古くから珍重されていたそうです |
![]() レストランで蕎麦を頂きました |
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『ここはイイ湯だわ〜』 須賀谷温泉は浅井三姉妹の母;戦国一美貌と賞されるお市の方も湯治した湯は、 まったりとした湯触りが気持いい。 伊吹山からここに来るまでの周辺は、今後大挙押し寄せるであろう観光客に備え、道路や宿などが着々と 開発されていたが、小谷城跡の南麓の温泉は、まだ静かな湯を楽しめた。 |
東名HWは秦野中井から渋滞したが、その日の内に自宅で眠りにつけた。 |
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