2010/01/22 up |
夏の立山三山と剱岳・北方稜線*1日目
夜行バス→ 室堂〜立山三山〜剱沢
2009年08月17日(月)
2泊3日 単独・幕営・縦走
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初日は室堂から立山三山の縦走。 好天の稜線歩きが気持良かった。 |
時間・数値・装備及び感想は、この山行時・個人のモノです あくまでも参考としてください
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気象庁の梅雨明け発表とは裏腹に、お盆の頃になってやっと山に出かけられそうな天候になった今年の夏。
天気と混雑を読んで夜行バスを予約した。
自宅→新宿BT/22:30発→《さわやか信州号》→室堂BT到着予定/07:15着
都心から室堂へ直通してくれる夜行バスは便利だが、夜行バスは苦手なので熟睡とはいかなかった。 |
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室堂 |
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2450m |
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6:50着 07:45 入山 |
気象;快晴 無風 |
気温;17℃ |
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バスは予定より少し早く到着した。 ターミナルになっているホテル立山を抜ければ数年ぶりの室堂平だ。
今日は時間・天候的に余裕がある 久しぶりの山行&バスで一気に標高2500mまで来てしまったので、
ミクリガ池を周遊して身体を慣らすとしよう。 水タンクを玉殿の湧水で満たし、ザックにセットする。 |
ミクリガ池 |
地獄谷と奥大日岳(2606m) |
浄土山の麓に咲くクチバシシオガマ |
まだ人も疎らなミクリガ池の遊歩道 この時間の太陽は雄山稜線上にあるので、神仏の山は強烈な斜光で霞み、
その姿をミクリガ池やミドリガ池の静かな水面に映し出している。 今日は「八寒地獄」ではなく、神の台所のようだ。
遊歩道を30分ほど散策し、立山室堂山荘前の十字路に出た。 『ぼちぼちまいりますか。』
他の登山者は此処から直接、一ノ越に出て雄山を登る方が多いようだが、自分は立山曼荼羅になぞらえた立山縦走ゆえ、
浄土山から登り始める。 |
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→ 30分 |
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浄土山登山口 |
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2670m |
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08:15 |
気象;快晴 無風 |
気温;19℃ |
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浄土山の西側に回り込むように登って行く登山道は、 最初はコンクリート敷も
交えた安定した道だったが、すぐに大岩がゴロゴロとなる。
室堂山展望台が近づくと一端平坦となり、途中で浄土山に至る道が左に分岐する。
周囲の少ない登山者は皆、室堂山の展望台に向かう。
浄土山に向かったのは、自分とボランティアの清掃登山のGrだけだった。
大岩の間を縫う様なトラバースは斜度がどんどん増してゆく。 |
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→ 25分 |
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浄土山 |
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2831m |
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08:40〜08:55 |
気象;快晴 |
気温;14℃ |
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重厚な雄山 |
グイグイっと岩窪の直登で
浄土山の稜線に出た。
石積みの軍人霊碑はスルーし、
印の無いない浄土山ピークで山見にふける |
南にはザラ峠をはさんで五色ヶ原 |
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平坦な頂上を歩き始めると、すぐにコブのような龍王岳の下に出る。
山小屋とは少し出で立ちが異なる緑色の富山大学立山研究所が建っている。
稜線のT字路を左に折れ、今度は正面に皇神の峰を据え、一ノ越への下って行く。 |
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→ 25分 |
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一ノ越 |
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2695m |
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09:20〜09:40 |
気象;快晴 東部風 |
気温;18℃ |
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一ノ越は浄土山と雄山を結ぶ稜線鞍部。
立山曼荼羅によると、阿弥陀如来と聖衆の来迎する場所ということになるが、今日はブロッケン現象を招く天候とは程遠く、ジリジリとした太陽から逃れる為、多くの人々が一の越山荘の周囲で休憩している。自分もレーションだ。 |
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登り始めると、やはりここからは人が多くなる。
しかしまだ渋滞するほどではないので、老若男女各自の
ペースで登って行ける。
ファミリー登山の子供にとっては岩登りになる個所、そこを自力でよじ登る姿はかっこいい。
富山地方では「立山を登って一人前。」という言葉が
今も伝わり、行事としている学校もあるそうだ。 |
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25分 |
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雄山 |
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3003m |
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10:15〜10:50 |
気象;快晴 東微風 |
気温;20℃ |
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お盆休みも過ぎたせいか、幸い人溢れる頂ではない。
待ち時間無く、頂上に建つ峰本社を拝することができる。
富士山・白山と並び日本三大霊山に数えられる雄山の頂上には祠だけでなく、ちゃんと神主さんがいて
お祓いまでしてくれるのだ。 |
社のみが建つ山頂だ |
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頂上境内は、頂なのに丸石が敷かれている。
この丸石は、願う者が麓の河原石をここに奉納したモノだそうで、
神社が稜線より一段高いのは、その願掛け石が積まれたおかげだそうだ。 |
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立派な社務所も建っています |
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自然・神・仏 立山は古くから信仰の山だった。 その中心がこの雄山だ。
雄山は、神仏混淆の立山信仰期には阿弥陀如来として、現在は雄山神社の峰本社として、
伊邪那岐と天手力雄を祀っている。
左;立山牛王宝印・開山縁起に出てくる白鷹と黒熊を図案化したもの
右;社務所があるので御朱印も書いてもらえます |
この下にアルペンルートのトンネル |
黒部側、サル又のカール |
この先の路もcheckしておこう |
立山という山は無い。 登山的にはこの雄山、先の大汝山と富士ノ折立の三山を合わせて立山と呼ぶが、
実際の立山は室堂、地獄谷、弥陀ヶ原など一体の地理的要素と、
信仰や登山など、さまざまな要素を兼ね合わせて“立山”と称している。
極楽と地獄が隣り合わせの立山 |
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15分 |
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大汝山 |
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3015m |
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11:05〜11:15 |
気象;快晴 西微風 |
気温;20℃ |
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あの岩が立山の最高峰 |
『登山に戻ろう。』雄山から稜線を北へ。
立山の主峰は雄山だが、最高峰は隣の
大汝山(おおなんじやま)だそうだ。
登山道から少し登った岩の上に立てば、
雄山より10mほど高い。 |
剱の頂が顔を出す |
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10分 |
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富士ノ折立 |
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2999m |
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11:25〜11:35 |
気象;快晴 西微風 |
気温;20℃ |
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右に黒部の渓谷、左に室堂平の稜線歩きと行きたい
トコロだが、登山道は室堂側につけられているので
両側に山々が広がるセンタ歩きとはいかない。
それでも所々の頂に立てば、翠色の黒部ダムを
挟んで後立山の山並を拝める。 |
黒部ダムと針ノ木岳 |
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25分 |
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真砂岳 |
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2861m |
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12:00 |
気象;快晴 北微風 |
気温;18℃ |
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変わり目を示す富士ノ折立を越える、ザレた幅広稜線が始まる。
ラクダの背を歩くような大きなUp&Down 景色好く、風も弱いので稜線センター歩きは気持良い。 |
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50分 |
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別山 |
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2874m |
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12:50〜14:40 |
気象;快晴 無風 |
気温;19℃ |
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真砂乗越(2750m)に下り、そこからひと登りでテーブルのような平らで広い頂上に出る。 |
別山の入り口は針地獄!? |
水少ない硯ヶ池
奥が別山北峰(2880m) |
剱岳〜八ッ峰 |
別山からは遮るモノ無く剱沢越しの剱岳が望める。
特に片道10分ほどの北峰からの剱岳は、険しい八ッ峰さえ従える威風堂々な山姿だ。
背後には白馬も連なっている。
もう、今日の幕営地;剱沢は足元だ。 安心してこの山姿をスケッチするとしよう。 |
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25分 |
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御前乗越 |
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2750m |
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15:05 |
気象;晴 無風 |
気温;22℃ |
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別山北峰から直接剱沢に下りた踏み跡もあるが、登山道ではないようだ。
また、別山から少し下りた場所から発する剱沢への登山道は通行禁止となっていたので
一端、御前小屋まで行ってから剱沢に入る。 |
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30分 |
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剱澤テント場 |
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2560m |
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15:35 着 |
気象;晴 無風 |
気温;21℃ |
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竜胆 |
今日の宿 剱澤のテン場 |
剱御前の小屋から今歩いてきた稜線の腹を巻くように剱沢に降りて行く
剱沢には真夏の花畑が広がっていた。 |
テントを設置し、周囲を散策していると一服剱でヘリがホバリング。 滑落事故のようだ 『明日は気を引き締めて_』 |
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夕食を済ませれば、星も観ずに早々にシュラフに入る。 昨夜の夜行バス内ではよく眠れなかったし、明朝は超早出だ。 |
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